世界を救うのはもうやめた
「世界を救うのはもうやめた」
今から約20年前の1997年…。
そんなRPGの根源を覆すようなキャッチコピーと共に現れた挑戦的な作品、
【マリーのアトリエ】
というゲームを知っていますか?
そのキャッチコピーに違わず、主人公は錬金術のアカデミーに通う新米の錬金術士。
なので、一人でモンスターと戦おうものならこれでもかと言わんばかりに一般市民であるが故の無力さを痛感させられます。
なぜなら主人公であるマリーは、クリスタルに選ばれた光の戦士でもなければ由緒有る血筋を受け継いだ勇者でもない…片田舎から都会へやって来たごく普通の少女だからです。
ストーリー📕
第1作は『マリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術士〜』。プレイヤーは錬金術を学ぶ魔術学校の落ちこぼれマリーとなり、卒業をめざして錬金術を究めていく。ゲーム中は、依頼に応じてアイテムを作成したり、アイテムの材料を採取するために護衛を雇い危険な地を探索したりする。卒業という大目標以外に、盗賊団の出現や、親友の病気といった難題への対処をせまられることもあるが、シナリオによる強制はほとんどなく、エンディングまでの過程はプレイヤーの自由に委ねられる。
アトリエシリーズ (ザールブルグ) - Wikipediaより引用
要するに、何をするかは全てプレイヤー次第ということです。
期限までずっと寝ていても良いし、真面目に錬金術を極めるも良し、ひたすら戦闘を重ねて最強を目指しても良い…と、こういった自由度の高さがアトリエシリーズの醍醐味であり、当時のゲームと比較しても引けを取らないセールスポイントだった訳ですね。
戦闘においてマリーは本当に非力です。
剣や槍といったファンタジーに欠かせない強力な武器も装備することはできません。
なぜなら、重いからです。
ここは日常に赴きを置いたアトリエシリーズならではの着眼点ですね、
非力で戦闘のいろはも知らない様な女の子が易々と鎧や大剣なんかを装備出来ちゃうと、
「非力とは??(哲学)」なんてことにも為りかねませんし。
一見すれば不便に感じるかもしれませんが、
これもキャラクターの個性が大切にされているという証拠の一つです。
例えば、アトリエシリーズの常連キャラである幽霊少女パメラの武器は日傘です。
パメラ・イービス - アニヲタWiki(仮) - アットウィキ
錬金術士の武器は共通して杖ですし(※一部を除く)、マリーの親友であるシアという少女の武器に至ってははたきという始末。
ただ、だからといって戦闘で全く活躍出来ないという訳ではなく、上述したシアに関しては最高レベルまで育ててあげると全キャラ中でトップの攻撃力を誇り、固有の必殺技【はたき乱舞】で次々とモンスターを薙ぎ倒す修羅と化します。
けれど、やっぱり一般市民です。
レベルの低い序盤はマッハで死にます。
ここは自らの力を過信せず傲りを捨て、旅なれた冒険者や戦闘訓練を積んだ騎士を雇用し、マリーの護衛をしてもらいましょう。
少しお高い費用を何とか捻出して、護衛を雇い素材の採取へ行く…。
調合に使用する素材がままならない内は、こういったルーチンが繰り返される訳です。
~涙ぐましい下積みの日々~
- 近くの森でコツコツと素材を採取
- モンスターから必死に逃走
- 難易度の低いアイテムを作成
- アカデミーの購買で売却
- なけなしの金で護衛を雇う
- 遠方へ採取に向かう
装備やコール(アトリエシリーズの通貨)に余裕が出るまでは、辛いことだってあるかもしれませんが下唇を噛み締めグッと堪えましょう。
そう、なぜならマリーは錬金術士。
このゲームの真価はアイテムにあります。
錬金術士であるマリーは、回復アイテムや日用品の他に爆弾を作ることができます。
アトリエシリーズの代名詞である「フラム」も、作品によっては形状を変えたりしていますがお馴染みの爆弾として、全作品の錬金術士に愛用されていました。
通常攻撃では太刀打ち出来ない錬金術士達も、爆弾を持ってすればモンスターと対等に戦えるという訳ですね(投げやり)
なぜ爆弾なのか?なんて野暮な考えは無しに、どんな必殺技や武器よりも爆弾の方が強力だということは明白な筈です。
これぞ錬金術が生み出した…真理…。
かわいいリンゴに見えますよね?
でもこれは爆弾です。
とってもキュートな雪ダルマですね?
でもこれは爆弾です。
あ! 流れ星!
でもこれは爆弾です。
取り合えず爆弾を乱発すれば、ある程度のモンスターを簡単に撃破出来てしまうのもアトリエシリーズの通例です。
これも単純に、強い爆弾作ったら試してみたいよね?っていう素直な欲求な訳で、序盤の内に強い爆弾を作成出来た時の達成感と爽快感は半端じゃないです。つよい。
自分は、如何にして序盤の内に最強の爆弾が作成出来るかを検証している内に(メルルのアトリエ)を37周していました…。
今考えたら、頭おかしいですね。
始まりました!
— 宗次朗 (@kZKUyIqAWO64Gx2) 2017年5月24日
メルルのアトリエ(メルル一人旅縛り+自動エリキシル禁止+TA) 通算37周目のメルルのアトリエは、発展EDを目指して頑張ります~😌😌#アトリエ20th #メルル pic.twitter.com/oq6dTb00Ek
さて、話を戻します。
爆弾さえ量産できれば"勝ち"です。
売却するも良し、戦闘で使うも良し、
更に最強を追い求めるも良し…。
人それぞれ、様々な楽しみ方がある訳です。
また、マリーのアトリエから始まったアトリエシリーズ全てに共通する事の一つに、マルチエンディングというものが存在します。
マリーのアトリエで例を挙げると、
真面目に錬金術を勉強した→ノーマルEND
戦闘に明け暮れた→伝説の二人END
賢者の石を作成した→賢者の石END
アイテムを全て作成した→研究者END
といった具合に、プレイヤーが取った行動によって物語は様々なENDへ分岐します。
普通にクリアする分には5年という期限も悠長な物に感じますが、高難度ENDを目指すのであればかなり突き詰めた頭脳プレイが必要とされるので、本当に同じゲームなの?っていうくらい難易度が大きく変わります。
ああ!あとちょっとで条件が達成できそうだったのに!!と、期限という壁に何度泣かされたことでしょうか。
しかしプレイに制限や規約があるからこそ、次こそは…と燃える訳です。
で、再度挑戦してみるとあっさりクリア出来たりして、「あれ…上手になった? 」と前周とは違う手応えを感じたり。
遊びの幅が広い分、少し人を選ぶゲームかもしれませんが、1周…2周…と周回を重ねる度に上達したと実感できる絶妙な難易度と調合の魅力は他のゲームでは味わうことのできない唯一無二の感覚だと思います。
マリーのアトリエ プラス~ザールブルグの錬金術士~ PlayStation the Best
- 出版社/メーカー: ガスト
- 発売日: 1999/12/17
- メディア: Video Game
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いかがでしたか?
つたない説明でしたが、アトリエシリーズの原点であるマリーのアトリエのことを少しでも知っていただけたら幸いです。
現在マリーのアトリエDL版は、PSストアで¥617で購入することが出来ます。
PS3やVitaなどで気軽にプレイできるのが嬉しいですね。個人的には持ち運びの出来るVitaがオススメです、この機会にぜひ。
最後になりましたが、アトリエシリーズも今年で20周年を迎えました!
改めまして、アトリエシリーズ&マリーのアトリエ20周辺おめでとうございます!!「世界を救うのはもうやめた」に違わないゲーム性と世界観は何度プレイしても素晴らしいです…。 不思議シリーズも心待にしています、ガストちゃん、がんばれ🙇🙇 #アトリエ20th #マリーのアトリエ pic.twitter.com/9QwDnAtUeh
— 宗次朗 (@kZKUyIqAWO64Gx2) 2017年5月24日
どうやら2017年は、アトリエイヤーと題して様々な催しが企画されている様です。
その企画の一環として、歴代ヒロインのメタルチャームセットが¥10000+税で販売されるなど、相変わらずガストちゃんの頭のネジはぶっ飛んでる!(褒め言葉)
本当におめでとうございます🎉🎁
ガスト信者として嬉しい限りです…。
各種ゲーム誌にも、アトリエ20周年を記念した特集が組まれているので気になった方はぜひ目を通してみて下さい🙇🙇
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
フラワリーオレンジ・ペコーでは、アトリエシリーズの考察などを行っているのでお時間のある方はぜひご覧下さい。